リーダーシップとは?リーダーシップの意味や種類・マネジメントの違いまとめ

リーダーシップと聞くと、経営者や役職者が持つべきスキルと考えている人も多いでしょう。しかし本来は、すべての人に必要かつ有益なスキルです。

企業発展のためには、一人ひとりが最大限の力を発揮し、チームとして効率的に業務を遂行することが重要です。経営者はもちろん、新規事業を任されるリーダーやリーダー候補に求められる能力でもあります。

今回は、リーダーシップとは?リーダーシップの意味や種類・マネジメントの違いについて解説します。

リーダーシップとは?

「リーダーシップ(leadership)」とは、「指導力・統率力」などと表現され、ある一定の目標達成のために個人やチームに対して行動を促す力のことです。一般的には、「ビジョンを明確にして組織の力を最大化し、目標達成へ向けて成果を出していく能力」と定義されます。

リーダーシップはピーター・F・ドラッカー博士やスティーブン・R・コヴィー博士といった多くの識者がさまざまな角度から定義されています。

経営学者として有名なピーター・ドラッカーは、リーダーとはカリスマ性とは関係がなく、人々が自ら「つき従う」ことだとしています。ドラッカーは、リーダーシップについて「仕事・責任・信頼」という言葉を使って定義づけています。

基本的なポイントとしては主に以下の3つがあげられます。

・目標達成のためのビジョンを示す

・ビジョンが実現するように、スタッフのモチベーションを維持しながら励ます

・ビジョンを実現するにあたって問題となる部分を解消する

チーム全体で成果を上げるには、リーダーの力だけでは成し得ることはできません。メンバーそれぞれが周りに好影響を与えつつ、どのように行動していったらいいか自主的に行動していけるように導く力が求められるのです。

ビジョンリーダーシップ(Vision Leadership)

信念や価値観によって周りの人を動かす、前向きなスタイルのリーダーシップです。このスタイルではリーダーは、明確な信念と価値観を持つことが求められます。

メンバーの帰属意識が高まりやすいリーダーシップであるため、特に組織の急成長期や変革期に力を発揮します。理想論とされる場合もありますが、総合的にはもっとも有効なスタイルだといわれています。

コーチングリーダーシップ(Coaching Leadership)

メンバーの希望ややり方を尊重し、行動を支援していくリーダーシップスタイルです。

特性などを生かし、各メンバーのポテンシャルを引き出す効果が見込めます。メンバーの性格や特徴を深く理解していることが重要であり、専門分野でもリーダーはメンバーを指導しうる能力が求められます。

調整リーダーシップ(Democratic Leadership)

意思決定の時点からメンバーの参加を求め、意思決定の段階にあってもメンバーの提案を受け入れるスタイルです。

メンバーの意見やアイディアを広く意見を集められることから、新たなアイデア創出の機会が多いとされています。リーダーにはメンバーの感情の動きを読み取る能力が求められます。ただし、劇的な変革などには向かない、衝突が激化する可能性もあるといったデメリットもあります。

仲良しリーダーシップ(Affiliative Leadership)

立場にかかわらず、メンバーと同じ目線でコミュニケーションを取ることで、友好関係を保つタイプのリーダーシップです。各人がウイークポイントを補い合えるなどのメリットがある一方、チーム間の関係性を重視するあまり目標達成やスキル向上への意識が薄れるなどの弊害も起こり得るため、他のスタイルのリーダーシップと併用することが望ましいとされています。

ペースセッター型(Pacesetting Leadership)

リーダーが持つ高い個人スキルでメンバーを牽引していくスタイルです。メンバーに対し細かい指示をしないのが特徴で、職人のようないわゆる「後ろ姿で導く」リーダーシップスタイル。

個人スキルでメンバーを牽引していくため当然、高い実力がリーダーには求められます。なお、メンバーのモチベーションやスキルが低い場合などは、リーダーシップがうまく機能しないことが考えられます。また、そのことを自他共に認められている場合に有効です。

指示命令リーダーシップ(Commanding Leadership)

リーダーが常に引っ張っていくスタイルで、強制的であり指示命令も細かくなされるスタイルのリーダーシップです。
単純業務が多い場合には効率が良いことと、緊急対応時には高いパフォーマンスを発揮することがメリットとされていますが、部下の自分で考える力や帰属意識が育まれないことから、人間的にそりが合わないなど、メンバーが離職してしまう確率も高くなります。

リーダーシップとマネジメントの違い

リーダーシップとマネジメントは混同されがちですが、企業の経営にあたってはそれぞれ異なる役割を果たします。

一般的に、企業の健全な運営には適切なマネジメントが必要であると認識されています。しかし、企業が大きく成長を続けるためにはリーダーシップを発揮できる人財が必要不可欠です。

以下、「リーダーシップ」と「マネジメント」のそれぞれの役割です。

<リーダー>

リーダーシップは、ビジョンを明確にして目的達成へ導く力です。ビジョンと結果に着目し、目標達成に向けて時には新しいことに挑戦し創造することで、チーム全体を導いていくことが必要です。

将来や未来を重要視し、その為には多少の逸脱も辞さない覚悟で挑みます。マネージャーは、未来のことよりも目先のことを重要視し、目標達成や業績に結びつく様々な努力をします。事業の発展や新たな価値を見出し、イノベーションを起こすだけの勇気やパワー、そして行動力が必要とされます。

具体的には、チームが目標とする方向性を示し、一人ひとりに「誰が何をすべきか」という役割を提示します。また、リーダー自身もチームの一員、すなわち実務者であることから、自らが率先して行動を起こし、その姿勢を周囲に示しつつチームを率いて行くことが重要です。

<マネジメント>

マネジメントの定義は、目標・目的達成のための手段を定め、管理することです。例えば、「ビジョン実現のために細かな戦術を立案する」、「あらかじめリスクを予想し回避するために改善する」、「システムなどによる人の管理、確実に結果を出すために人・もの・お金を調整する」といった役割があげられます。

管理者である「マネージャー」は、チームの活動が、組織の規則や秩序・方針に則って行われるよう適切に導く役割があります。リーダーが「革新的」であるのに対し、マネージャーは「安定・効率化を推進する」立場にあると言えるでしょう。

チームは組織の一部です。チームの意志を尊重しながらも、組織が決定した方針や戦略、組織の調和を逸脱することのないよう管理し導いていくことが重要なのです。そのため、常に組織全体の状況や現場の知識を把握しておく必要があるほか、経費をはじめとするあらゆる状況を数字で管理する能力も求められます。

リーダーシップに必要となる力とは?

リーダーとは、ただ人をひきつけるだけではなく、具体的にチームの意識共有や目標達成までの道筋の提示を行い、与えられた任務を遂行する役割です。

ビジョンを示すだけがリーダーシップではありません。個人・グループ全体の管理や指導、人間関係に気をくばることも重要です。

グループ全体がわかっているからこそ、適切な人材配置ができ、必要なタイミングで何をしたらいいのか、指示を出すことも可能になります。このような日常業務のあらゆる場面での行動によって信頼が生まれ、相乗効果でビジョンの実現に向かって全員が前進していくことができるでしょう。

リーダーシップには、主に以下の5つの力が重要と言われています。

・明確なビジョンを提示し、チーム全員のモチベーションを高める

・スタッフ個人やグループ全体の業務状況を管理・指導する

・適切な人材配置やグループ内の人間関係に配慮する

・チーム内外問わず必要なタイミングで変化・行動・説明する

・スタッフからの信頼を得る

まとめ 

いかがでしたでしょうか?

リーダーシップに重要なのは、目標達成のために明確なビジョンを提示することです。

さらに信頼の結びつきが生まれることで、チーム全体が活性化し、モチベーションを保ちながら目標達成することへとつながっていきます。最終的にメンバーがビジョンに対する理解を深め、能動的に行動を起こすことが企業成長のポイントとなるでしょう。