「リーダーシップ」と「マネジメント」の違いとは?それぞれの役割の違いまとめ

皆さんは、リーダーやマネージャーといった役職名を目にする機会は多いかと思います。しかし、リーダーとマネージャーの違いをきちんと説明できる人は少ないでしょう。

どちらもチームメンバーを率いる管理職に必要な能力ですが、組織のリーダーやマネジャーにとって、リーダーシップとマネジメントはとても大切な要素です。どのようなリーダーやマネジャーが結果を出せるのかを知れば、よりビジネスの場で活躍できるようになるでしょう。

また、マネジメントとリーダーシップの関係は、過ピーター・ドラッカーのように、「マネジメント力を上位概念としてリーダーシップ力をその下に紐付ける」という考え方や、J.Pコッターのように、「マネジメント力とリーダーシップ力をパラレルで捉える」という考え方など様々です。

今回は、「リーダーシップ」と「マネジメント」の違いとは?それぞれの役割の違いについて解説します。

「リーダーシップ」とは?

私たちが、子どもの頃からさまざまな集団の一員として育ってきた環境から「リーダー」という言葉を聞けば、どんな立場の人を指すのか、何となく分かるのではないでしょうか。

リーダーシップとは、企業や組織で定められた目標や目的を達成するために、自発的に集団活動に参加し、導く能力を指します。また、組織やチームに参加するメンバーの方向性(ビジョン)を定め、集団活動を維持させる働きもあります。

リーダーシップはピーター・F・ドラッカー博士やスティーブン・R・コヴィー博士といった多くの識者がさまざまな角度から定義されています。

共通する事項としては、「ビジョン」「結果」であり、行動や創造を中心とした役割を担います。また、目標や結果物の実現の向かうために、必要なオリジナリティや秩序の創造、長期的な見通し、新しいことへの挑戦、また人々を惹きつけ、導く人格を有することが必要です。また、組織やチームのリーダーとして、全体を先導するスキルが必要とされています。

リーダーシップについての詳細は以下を参照ください。

リーダーシップとは?リーダーシップの意味や種類・マネジメントの違いまとめ

「マネジメント」とは?

マネジメントとは、経営手法の1つで資源や資産、リスクを管理することで経営目的を維持し、発展させることです。

一般的にイメージされるマネジメントは主に人的マネジメントであり、「マネージャー」と呼ばれる役職が行う仕事です。マネージャーは、「ホテルや飲食店などの支配人・管理人」「芸能人について、仕事の交渉や世話にあたる人」「企業などで、管理職」と定義されていますが、いずれも、管理する立場の人であることが分かります。

マネジメントとは、目標や目的の達成に向けて、組織に必要な要素を適切に分析・管理を行ない、集団活動の維持や促進を担う能力を指します。リーダーシップの定義が行動や創造を中心としている一方、マネジメントの定義は目標や目的を達成するための手段の模索や管理が中心です。

具体的な内容として、組織に属するメンバーの管理、前例の模倣、短期的な見通し、損得勘定、現状の認識、規則や秩序の遵守、戦略立案などが挙げられます。マネジメントの権威でもあるピーター・ドラッカー氏によれば、社会と個人がより大きな相互関係を維持・発展させるものが組織であり、その組織を機能させる役割がマネジメントと定義しています。

また、大企業の部長や課長などの管理職・管理者、現場を統括するマネージャーに求められる能力です。建築業界で例えるならば、マネジメントとは、実際に家を建てる「大工」の立ち位置といえます。

「リーダーシップ」と「マネジメント」の違い

リーダーシップとマネジメントは混同されがちですが、企業の経営にあたってはそれぞれ異なる役割を果たします。

一般的に、企業の健全な運営には適切なマネジメントが必要であると認識されています。しかし、企業が大きく成長を続けるためにはリーダーシップを発揮できる人財が必要不可欠です。

以下、「リーダーシップ」と「マネジメント」のそれぞれの役割です。

<リーダー>

リーダーシップは、ビジョンを明確にして目的達成へ導く力です。ビジョンと結果に着目し、目標達成に向けて時には新しいことに挑戦し創造することで、チーム全体を導いていくことが必要です。

将来や未来を重要視し、その為には多少の逸脱も辞さない覚悟で挑みます。マネージャーは、未来のことよりも目先のことを重要視し、目標達成や業績に結びつく様々な努力をします。事業の発展や新たな価値を見出し、イノベーションを起こすだけの勇気やパワー、そして行動力が必要とされます。

具体的には、チームが目標とする方向性を示し、一人ひとりに「誰が何をすべきか」という役割を提示します。また、リーダー自身もチームの一員、すなわち実務者であることから、自らが率先して行動を起こし、その姿勢を周囲に示しつつチームを率いて行くことが重要です。

<マネジメント>

マネジメントの定義は、目標・目的達成のための手段を定め、管理することです。例えば、「ビジョン実現のために細かな戦術を立案する」、「あらかじめリスクを予想し回避するために改善する」、「システムなどによる人の管理、確実に結果を出すために人・もの・お金を調整する」といった役割があげられます。

管理者である「マネージャー」は、チームの活動が、組織の規則や秩序・方針に則って行われるよう適切に導く役割があります。リーダーが「革新的」であるのに対し、マネージャーは「安定・効率化を推進する」立場にあると言えるでしょう。

チームは組織の一部です。チームの意志を尊重しながらも、組織が決定した方針や戦略、組織の調和を逸脱することのないよう管理し導いていくことが重要なのです。そのため、常に組織全体の状況や現場の知識を把握しておく必要があるほか、経費をはじめとするあらゆる状況を数字で管理する能力も求められます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

市場の変化が激しい時代に企業が競争力を強化して成長し続けるためには、変革を恐れずに追求するリーダーシップと、それをサポートする組織環境が必須条件です。

リーダーとマネージャーは、仕事内容も、手段も、在り方も、まったく違います。ですが、現代においては役職=マネージャーであり、リーダーはあくまでも役割として考えるのが一般的となっています。

リーダーは、資格免許云々よりも、まず目的と方向性、未来を明確にする強い意志を求められ、全体を動かす行動力が必要です。また、様々な管理能力を必要とされるマネージャーには、実務において専門の資格や免許が必要とされる場合も多く、それに伴い組織から様々な裁量を与えられます。