健康管理における面接指導、聞いたことありますか?面接指導の流れまとめ

ストレスチェック義務化によって、実施企業が9割を越えるほど浸透しましたが、その後の面接指導などの対応はできていますか?

面接指導とは、問診その他の方法により心身の状況を把握し、これに応じて必要な指導を行うことをいいます。事業者は、過重労働により疲労の蓄積した労働者に対し、事業者は医師による面接指導等を実施し、適切な事後措置を講じなければなりません。

今回は、健康管理における面接指導、聞いたことありますか?面接指導の流れについて解説します。

ストレスチェック後に実施すべき対応とは?

2015年12月1日ストレスチェック義務化法案が施行されたことにより、2016年度には、実に9割もの対象事業所でストレスチェックが実施されるようになりました。

これにより高ストレス者であると判断された従業員は、本人の希望により医師による面接指導を受けることができます。

義務化から間もないこともあり、企業の人事担当者の中には「ストレスチェックは実施したものの、その後どうしたらいいのかわからない」という声も多くあがっていきています。

その後の対応のひとつに面接指導があります。面接指導とは、問診その他の方法により心身の状況を把握し、これに応じて必要な指導を行うことをいいます。事業者は、過重労働により疲労の蓄積した労働者に対し、事業者は医師による面接指導等を実施し、適切な事後措置を講じなければなりません。

以下、その後の面接指導について流れなど解説します。

面接指導等の流れ

面接指導の流れは次のようになります

1.面接指導の対象となる労働者の把握
2.労働者からの申し出
3.医師による面接指導の実施
4.面接指導の結果の記録を作成
5.医師からの意見徴収
6.事後措置の実施

面接指導の対象となる労働者の把握

1.面接指導等の対象となる労働者
時間外・休日労働時間(休憩時間を除き1週間当たりの労働時間が40時間を超えた場合に、その超えた時間をいいます)が1ヶ月当たり100時間を超えて疲労の蓄積が認められる労働者は面接指導の対象となります。ただし、医師が不要と認めたときは毎月行う必要はなく、連続する2ヶ月に一度は省略することが可能です。

2.面接指導等の対象とした方がよい労働者
時間外・休日労働時間が1ヶ月当たり80時間を超えて、疲労の蓄積が認められる労働者や健康上の不安
を有している労働者のほか、事業場で定めた基準に該当する労働者については、面接指導等必要な措置
の対象とするように配慮することが必要です。

労働者からの申し出

面接指導は労働者からの申し出によって行われます。

産業医は、これらの申し出を行うように本人に勧奨することができます。健康確保の観点から、必要な労働者が確実に申し出を行い、面接指導を受けるようにする必要があります。

事業者は、労働者が自己の労働時間数を確認できる仕組みの整備、申し出手続きを行うための体制の整備や労働者への周知など、健康管理が必要となる労働者が申し出をしやすい環境作りを行うようにしましょう。

医師による面接指導の実施

労働者から申し出を受けた事業者は、概ね「1ヶ月以内」に医師による面接指導を行います。産業医選任義務がある事業場では産業医に依頼しましょう。労働者が自分の主治医など本人が希望する医師の面接指導を受けた場合は、これらの事項を記載した面接指導結果の証明書を提出してもらう必要があります。

この面接指導の際には、定期健康診断結果やメンタルヘルス(心の健康)面にも留意するよう、面接指導を行う医師に伝えておきます。面接指導の実施に従事した者には、健康診断実施に従事した者と同様の守秘義務があります。また面接指導を行うほどの長時間労働でない場合の措置としては、保健師等による保健指導を行うことや事業者が産業医等から、助言指導をうけることなどが考えられます。

面接指導の結果の記録を作成

労働者の疲労の蓄積の状況その他の心身の状況、 聴取した医師の意見等を記載して記録を残しておく必要があります。

なお、面接指導の結果の記録は、面接指導を実施した医師からの報告をそのまま保存するだけでも問題ありません。

医師からの意見徴収

医師による面接実施の記録を残すだけでは事業者の安全配慮という観点からは不十分であり、面接指導を行った後は、就業上の措置が必要か意見を聴く必要があります。また、意見を聴く場合は面接指導をした医師、もしくは当該事業場の実情を把握した産業医に聴くことが望ましいです。

意見徴収は面接指導後概ね1月以内に実施する必要があります。

事後措置の実施

事業者は、医師の意見を勘案して、必要と認める場合は適切な措置を実施しなければなりません。就業場所の変更、作業の転換、労働時間の短縮、 深夜業の回数の減少、衛生委員会等への報告等の措置を行う必要があります。

面接指導により労働者のメンタルヘルス不調が把握された場合は、必要に応じて精神科医等と連携をとりながら対応する必要があります。

特にメンタルヘルス不調に関しては、面接指導の結果、労働者に対し不利益な取扱いをしてはならないように気をつけましょう。

まとめ

脳血管疾患・虚血性心疾患等(以下、「脳・心臓疾患」とします。)の発症と長時間労働との関連性が強いとする医学的知見があります。また、ストレスが関係する精神疾患の発症等もありえます。これらの予防のため、長時間にわたる労働により疲労の蓄積した労働者に対し、事業者は医師による面接指導を行わなければならないこととされています。

また、この面接指導の対象とならない労働者についても、脳・心臓疾患発症の予防的観点から、面接指導または面接指導に準じた必要な措置を講ずるように努めるものとされています。面接指導は労働者からの申し出によって行われます。 産業医は、これらの申し出を行うように本人に勧奨する必要があります。

また、本人が申し出をしやすい環境にして、労働者の健康を維持して行くことが望ましいと思います。