【記入例あり】青色申告をするなら知っておきたい貸借対照表の作成まとめ

青色申告で65万円の特別控除を受けるには、正規の簿記の方式「複式簿記」(現金の動きと現金が動いた理由も表すもの)で帳簿をつけて、申告書のほか「貸借対照表」と「損益計算書」を確定申告の期限内に提出しなくてはいけません。

損益計算書は、一定期間における会社の収益と費用から、その利益を示すもので、簡易な帳簿でも作成することが可能です。一方、貸借対照表は、一定期間における会社の資産、負債、純資産(資本)から、その財政状態を表したものです。青色申告決算書(一般用)の中の、貸借対照表の作成方法を説明していきます。

貸借対照表

貸借対照表は、青色申告決算書(一般用)の4ページの左側に記載されています。

貸借対照表の左側が資産の部で、右側が負債・資本の部となっていますそして、右側の上側が負債で下側が資本となります。資産、負債、資本の関係は、例えば100万円の自動車を頭金20万円残りの80万円を借りて買ったとすると、資産は100万円となります。そして返さなければいけない80万円が負債となり20万円が資本となります。

すなわち、資産 = 負債 + 資本 という関係になります。

以下、記載方法について説明します。

資産の部

資産の部には、「現金」~「土地」の科目が予め記載されています。

他の資産があるときは、土地の下側に順次記載してください。

1.「現金」~「有価証券」
期首と期末のそれぞれの金額を記入します。

2.「棚卸資産」
期首と期末の棚卸表から、それぞれの棚卸高を記入します。この場合、商品や製品、半製品、仕掛品などのほか、消耗品費から除外した未使用の消耗品も含めて記入します。

3.「前払金」、「貸付金」
商品を受け取る前、あるいはまだサービスを受けていない時点で支払った「前払金」や「貸付金」があれば、それらの期首と期末の金額を記入します。

4.「建物」~「土地」
固定資産台帳の期首と期末の金額を記入します。

5.「事業主貸」
生活費その他の家事上の費用や所得税等、住民税など事業所得の必要経費にならない租税公課、商品などの家事消費の金額など本年中に事業から支出した金額の合計額を記入します。本年中に支出した金額であるため、期首の時点では事業主貸は発生していないため、斜線が引いてあります。

負債の部

負債の部は、「支払手形」~「預り金」及び「貸倒引当金」の科目が予め記載されています。

他の資産があるときは、預り金の下側に順次記載してください。該当するものがあれば、その期首と期末に金額を記入します。

資本の部

資本の部は、「事業主借」、「元入金」及び「青色申告特別控除前の所得金額」の科目が予め記載されています。

1.「事業主借」
事業資金として事業主から受け入れた金額や預金通帳に記帳されている利息などの事業所得以外の収入で事業に受け入れたものの金額の合計額を記入します。本年中に受け入れた金額であるため、期首の時点では事業主借は発生していないため、棒線が引いてあります。

2.「元入金」
「元入金」とは、個人事業主などが、使用する勘定科目で、事業を始めるにあたって用意した開業資金や準備金が元入金となります。「元入金」は、期首の時点で組み込んだ金額であり、期末も同じ金額となります。

3.「青色申告特別控除前の所得金額」
本年の所得の金額であり、決算書1ページの「損益計算書」の㊸欄の金額を記入します。

合計額

最後に、資産の部の期首と期末、負債・資本の部の期首と期末の合計額を記入します。

このとき、「資産の部の期首の合計額」と「負債・資本の部の期首の合計額」は同じになります。また、「資産の部の期末の合計額」と「負債・資本の部の期末の合計額」も同じになります。

もし、同じにならない場合には、どこかに記帳誤りや計算誤りがあると思われますので、記帳漏れや二重記帳又は転記誤りがないか確認してください。なお、基本的に期首の額は前年末の額と同じになりますので、これも間違いがないか確認してください。

まとめ

いかがでしょうか?

貸借対照表は、一定期間における会社の資産、負債、純資産(資本)から、その財政状態を表したものです。単に作成するだけでなく、貸借対照表を読み解くことで、会社の「負債」と「資本」の関係は正常か?

負債に対する支払能力はあるのか?などの課題を見つけることが必要です。そして、解消するためにどうすればいいのかなどに早めの手を打ってください。