環境経営とは?環境経営のメリット・ISO14001やエコアクションなど取り組みまとめ

地球温暖化が世界的な問題となり、日本でも温室効果ガス削減の必要性がいわれ始めてから約20年経ち、化石燃料を大量に消費したり、有害物質を排出する可能性がある事業については、環境に配慮した企業経営が望まれるようになりました。

また、環境問題のグローバル化やステークホルダーの要求増加により企業の社会的責任が増大し、法令対応に留まらない自主的かつ積極的な取り組みが求められています。

今回は、環境経営とは?環境経営のメリット・ISO14001やエコアクションなど取り組みについて解説します。

環境経営とは?

環境問題に積極的に取り組み、環境負荷を低下させることで企業の社会的責任を果たす経営手法です。

環境対応はコストがかさむという従来の考え方を捨て、環境問題をコントロールすることで、持続的成長につなげようとする新しい経営スタイルです。

規制緩和などで企業の効率的な経営資源の活用、健全な物質循環の役割を担うことが要求されており、環境経営を導入する企業は多い。具体的には、環境マネージメントシステムの国際規格ISO14000の取得、排出物を出さず全て再利用するゼロエミッションなどを通じ、企業価値の向上を図ることが目的です。

経済のグリーン化を実現するために、事業者による環境に配慮した経営(環境経営)は、重要な役割を果たします。

事業者の自発的な環境配慮の取組により、自らの環境負荷を削減するばかりでなく、例えば、製品の利用段階での環境負荷を低減したり、原料採掘における環境配慮を促すことに貢献します。また、新たなエコビジネスや環境技術の開発も、事業者の日々の研究成果によるものです。さらに、研究機関や教育機関が、環境に関する研究や環境教育を実施することも大切な取組です。

このように環境配慮経営は、事業活動に伴う資源・エネルギー消費と環境負荷の発生をライフサイクル全体で抑制し、事業エリア内での環境負荷低減だけでなく、グリーン調達や環境配慮製品・サービスの提供等を通じて、持続可能な消費と生産を促進します。

環境経営の先駆けとなったのが1993年にフォルクスワーゲンの取締役を務めていたウルリッヒ・スティガーは、『企業の環境戦略』といいう著書において、経済発展と資源の消費を切り離す技術を開発する、需要行動の変化と生態系の影響をなくすと述べており、社内には環境におけるマネジメント担当者を置くことを提言し、現在でも参考にする部分が多い環境経営のビジョンを残しました。

環境経営のメリット

一般的には、環境経営に取り組むメリットには、取引先や入札の発注者から評価ポイントが上がる、優遇がある、自治体から優遇処置や補助金が出る制度もある、金融機関から融資を受けやすくなる、損害保険料も安くなるといったメリット が挙げられます。

しかし、帝国データバンクの調査では、環境経営に取り組む企業の傾向として、このような一過性のメリットだけでなく「長期にわたる信用を得て、持続可能なビジネスを行おうとする」傾向が強いという調査が出ています。

環境経営には、以下のようなメリットがあります。

1 社員のモチベーション向上

2 新たな費用削減方法の発見が継続する

3 環境活動レポートにより社会的信用が得られる

4 高度な製品・サービスの提供が可能になる

5 地球環境の動向と国際経済情勢が理解できる

6 最新の環境経営の動向がわかる

7 経営のリスクと機会、未来の見方が進化する

8 有効なリスクマネジメントで安心経営が実現できる

環境経営の取り組み

環境経営の活動を具体化していくためには、大乗的なものに、ISO14001、エコアクション21の認証取得があります。

そのほか、環境業績評価、CO2削減技術、 MFCA、ゼロエミッション、グリーン調達、ケミカルマネジメントシステム、エコデザイン、LCA、ファクター、エコラベル、エコビジネス探索、環境報告書、環境会計、ステークホルダーダイアログ、など様々な手法の活用があります。

以下、ISO14001、エコアクション21について解説します。

ISO14001とは?

ISO14001は、スイスの西側ジュネーブに本部を置く国際標準機構ISOの発行する環境マネジメントシステム要求事項という国際規格です。

組織内の継続的な環境へのパフォーマンスを改善、PDCAサイクル手法での取り組みを第三者組織によって認証を行うのが特徴です。第三者組織認証とは、評価対象を供給する人又は組織と、その評価対象の使用者の立場で利害をもつ人又は組織との双方から独立した人又は機関によって実施される適合性評価の手法です。

環境省が2014年に発表した「環境にやさしい企業行動調査」結果のまとめでは、ISO14001 等の認証取得状況は、上場企業で 81.1%、非上場企業で 49.7%となっています。

エコアクション21

エコアクション21は、環境省が策定した日本独自の環境マネジメントシステム(EMS)です。

一般に、「PDCAサイクル」と呼ばれるパフォーマンスを継続的に改善する手法を基礎として、組織や事業者等が環境への取り組みを自主的に行うための方法を定めています。エコアクション21は、あらゆる事業者が効果的、効率的、継続的に環境に取り組んでいただけるよう工夫されています。

最近は、環境省が策定した、エコアクション21の認証を取得する企業も増えています。中小事業者等の幅広い事業者に対して、自主的に『環境への関わりに気づき、目標を持ち、行動することができることが目的です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

環境経営の取組対象領域は、企業単体から連結子会社、さらには仕入先にまで拡大しています。製造業を中心に多くの大企業による環境経営はバリューチェーン全体にまで広がりをみせており、それがまた中小企業の環境保全の取り組みを促進するという結果も生みだしています。

また、SDGs(持続可能な開発目標)の経営への取り込みが加速し、持続可能性への貢献がビジネスにおける必須事項となる時代が始まっています。